昼間の瀬戸内海をクルーズできる!
昼間の瀬戸内海をクルーズして往き交う船や橋や島々をひねもすのたり眺めたい!
与謝蕪村みたいに『ひねもすのたりのたり哉』と贅沢なことをしたいのです。
できれば自室から海や島々を眺めたい。
晴れていたらデッキに出て海を眺めても良いけれど、長時間海風に当たっていると寒くなるし疲れる。
もし雨が降っても自室からなら悠々と瀬戸内海を見ていられる。
そんな理由から窓のある船室で、昼間の瀬戸内海をクルーズできるお手頃価格の船を探すと『さんふらわあ』に辿り着きました。
でも『さんふらわあ』はフェリーです。
『さんふらわあ』は人を運ぶことももちろんですが、主な収入源は貨物を積んだトラックやトレーラーなどの輸送などの物流です。
夜に港を出航して、翌朝に目的地の港に到着する。
これが基本ルーティン。
これだと夜の瀬戸内海しか見ることができません。
でも『さんふらわあ』が年に数回だけ、昼間の瀬戸内海を航行してくれるイベントがあるんです!
その名も『昼間の瀬戸内海カジュアルクルーズ』
このクルーズ、2019年に一度申込をしていたんですが、コロナ禍でクルーズ自体が中止になってしまったのです。
それがいつの間にか復活してくれていました!
しかも2023年に新造船した船はキラキラしたクルーズ船みたいになっていました!
しかもイベントの航路はコロナ前は『神戸⇔大分航路』でしたが、コロナ後は『大阪⇔別府航路』に変更になり、別府とな!!
下船後すぐに観光できるではないか!と良いこと尽くめです。
2023年は7月・8月・9月・10月・11月で月に1回昼間の瀬戸内海クルーズを開催していましたが、わたしは10月末に乗船しました。
東京発 のぞみ295号 で大阪へ出発
わたしは埼玉に住んでいるので『さんふらわあ』の乗船地である大阪南港に行くために、まずは大阪へ向かう必要があります。
東京駅の駅弁屋 祭でお弁当を買っていきます。
土曜日の朝7時頃なんですが、人をかきわけて進みたいくらいに混雑しています。
みんな駅弁大好きだよね・・・わたしもだけどwww
なんとか朝ごはんをGETして、7:21発ののぞみに乗車します。
連れはすき焼きのお弁当、わたしは新潟の『のどぐろにしんかずのこさけいくら』という内容物を羅列しただけのひねりのないネーミングの駅弁をおいしくいただきました。
久しぶりの新幹線・・・飛行機の座席より広いから快適です。
そして満腹になるとすかさず新大阪まで眠りにつきます。
新大阪9:48着で、これからが勝負です!
大阪の名物をテイクアウトしまくる!
さっき祭の駅弁の朝ごはんを食べたばかりだというのに、早々に昼の準備ですwww
新大阪駅の構内は食の誘惑だらけです。
まずはDELICA STATIONで絹笠のとん蝶を購入。
新幹線改札内ののれんめぐりには大阪B級グルメの名店がずらり揃っています。
次に串カツだるまで通天閣セットのテイクアウト。
続けざまに元祖大阪十三やまもとでねぎ焼をテイクアウト。
さらに道頓堀くくるでたこ焼きをテイクアウト。
返す刀で大阪B級グルメのど定番!551HORAI蓬莱の豚まんをテイクアウト。
最後にデザート代わりに喜八洲総本舗のみたらしだんごを購入してコンプリート!
ちなみ喜八洲総本舗はエキマルシェの中にあり『新幹線乗換改札』の先の在来線の構内にありますが、在来線に乗らなくても新幹線の切符で1度だけ在来線側に行くことができます。
一度在来線側の改札を通ると新幹線側には戻れなくなるので、どこで何を買うか計画してから改札を通りましょう。
時間にして30分くらいウロウロ回遊して買いまわっていいました。
新大阪駅から大阪南港のさんふらわあターミナルの最寄り駅、トレードセンター前駅までおよそ45分ほどかかります。
途中で地下鉄から南港ポートタウン線というゆりかもめみたいな新交通の電車に乗り換えます。
551の豚まんが電車の中で臭わないか心配していましたが、臭いもなく問題なく豚まんを運ぶこともできました。
フェリーターミナルの最寄りは駅トレードセンター前駅です。
改札を出るとすぐにさんわらわあターミナルへの案内があります。
さんふらわあの窓口がありますが、ネット予約しているのでスマホのQRコードで乗船できるので窓口に立ち寄る必要はありません。
窓口のはす向かいに待合室があります。
近くにはガスト・ローソン・ダイソーがあります。
ローソンは狭いのでガチで混雑していました。
ゆっくり商品を選べる雰囲気ではないので、余裕があればわたしのように違う場所で買ってくる方が良いと思います。
ローソンでは飲み物だけ購入しましたが、さんふらわあの船内でもビールやペットボトルを良心的な料金で販売しているので、船内で買っても良いと思います
2023年新造船!さんふらわあ くれない
2023年10月30日、今日乗船するフェリーは『くれない』という船です。
大阪⇔別府航路では2隻の船でローテーションを組んで往来しています。
もう1隻は『むらさき』という船です。
この2隻は2023年に新造船されたばかりのピカピカの船です。
物流に重きを置いたフェリーなのですが『くれない』と『むらさき』は高級路線とでもいいましょうか、ただ人やトラックを運ぶためだけではなく、クルーズ船を意識した造りになっています。
さんふらわあくれないの全長は199.5mです。
今までに乗船したことがあるダイヤモンドプリンセスよりは小さく、にっぽん丸よりは大きい船です。
この199.5mというキリが悪い全長には意味があります。
瀬戸内海は船舶航行の安全を図るため、海上交通安全法により、特別の航行規制が定められてて、夜間は200m以下の船しか航行できないそうです。
なるほど~夜間瀬戸内海を往来するくれないはギリギリの長さにしてあるんですね!おもしろい~
大阪南港を真昼間の13時に出航するため、12時10分から入船できます。
すこし早く到着したので、ボーディングブリッジの前で待ちます。
貨物などの車両の入口のランプウェイが開いています。
こんな景色を眺めながら改札時間を待ちます。
改札を終えいよいよ乗船です!
ボーディングブリッジから船内に入るとすぐに吹き抜けのアトリウムがあります。
贅沢な感じで良いですね~すてき!
今回のクルーズではお出迎えとしてピアノ・バイオリン・チェロのアンサンブル演奏がありました。
ちょっとワクワクします。
出迎えてくれた曲はバッハの『主よ、人の望みの喜びよ』でした。
わたしが今チェロで練習している曲なのでさらにうれしくなりました。
セミデラックス和室コネクト(未結合)
今回宿泊した部屋は左舷側のセミデラックス和室コネクトの未結合の部屋です。
通常の和室が満室だったためコネクトルームを予約しました。
この部屋は隣室の洋室と繋げることができるコネクティングルームになっていますが、単独の部屋として利用することもできます。
ここでちと予約時の裏技を。
窓のある部屋を予約する際、どのあたりの場所の部屋を予約すれば良いか迷います。
そんな時はとりあえず、入口に近い右舷側の部屋を予約すると良いでしょう。
なぜならば港に着くのは出航時も到着時も右舷側だからです。
右舷側の窓ありの部屋であれば、出航の際も港を離れるフェリーを感じることができるし、到着時も港に着いてからボーディングブリッジを掛ける一連の作業も部屋から見て楽しむことができます。
※ちなみにわたしはギリギリになってから予約したので右舷ではな左舷側しか予約できませんでした。それでも楽しくって満足できました。
部屋の鍵はスマホの中にあるQRコードです。
スマホを持ち歩かないで部屋の外に出ることもあるかもしれないので、念のため紙のQRコードも発行しておきます。
部屋に入ると正面に丸窓!
同じ船会社、商船三井のにっぽん丸のテイストがところどころに色濃く表れているのは、にっぽん丸改装時にデザインを手がけた渡辺友之氏が今回乗船したくれないのデザインに起用されているからとのこと。
なるほど~
右側に見える畳の上に置いてあるマットがお布団です。寝る前に自分で敷いて布団代わりにするらしいです。マット細め・・・www
障子を開けると窓から外を眺めることができます。
冷蔵庫、湯沸かしポッド、お茶とコーヒー、ペットボトルの水が置いてあります。
さんふらわあのクッキーも置いてありました。
かわいい・・・!でもお味はクッキー界隈では中の下あたりwww
すごくかわいいからお土産に良さそうなんだけれど、もう少しお味を改良された方が売れると思います。
テレビも大きく、1泊の宿泊には十分すぎる収納もついています。
カゴの中には館内着とタオルが置いてあります。
バスタオルもありました。
大浴場に行く時にはタオルは持参する必要があります。
十分な大きさのえもん掛けと空気清浄機も置いてありました。
ユニットバスはシャワーのみですが、くれないには大浴場があるのでシャワーは使用しませんでした。
シャンプー・コンディショナー・ボディーソープは置いてありました。
キレイで使いやすそうです。
入口の脇にはドレッサー。ドライヤーも置いてあります。
ドレッサーの左手にあるドアが隣の部屋とコネクトするドアになっていますが、今回はコネクティングルームの利用ではないので鍵がかかっています。
救命胴衣は戸袋とテレビに下に入っていました。
茶色のスリッパが置いてありました。
レストランへとデッキはスリッパNGですが、大浴場はOKです。
コンセントやUSB、読書灯も使いやすそうな場所にあって便利そうです。
お部屋で大阪名物を食す!
新幹線を降りてからせっせと買い込んだ大阪名物たち!
ということで早速!大阪名物でランチにします!
出航までの間にビールで乾杯!
くぅ~しみる~~
しかも、畳に座ってくつろげるってさいこーーーーっ!
和室はテーブルの上に色々広げられるのでホントに便利でした!
特にお子さん連れで窓のある部屋を選ぶなら和室一択で間違いないと思います!
そして、おいしいってしあわせ❤
551の豚まん、冷めちゃってるけれどおいしいです。
温めたかったらパブリックスペースに電子レンジも置いてあります。
夢中で食べていたら、出航前のドラの見物を忘れてしまったwww
わたしは部屋で食べましたが、乗船から17時までは船内のレストランがラウンジとして利用可能で、ウェルカムドリンクとしてドリンクサーバーでコーヒーやジュースが無料でいただけます。
持ち込みのお弁当をレストランで食べている人がたくさんいました。
窓のない部屋だったとしても、パブリックスペースが充実していて素敵なので良いですね!
出航はデッキで
フェリーのデッキから見たトレードセンター。
雨が降っていたりしたら部屋の窓から出航の様子を見ようと思っていましたが、本日は快晴なり!
せっかくなのでデッキに出て出航の様子を楽しみたいと思います。
しかしながら・・・
華々しい豪華クルーズ船の出航と違い、波止場は一般人の立ち入りも禁止なので見送りの人もいません。
ましてやテープ投げもありません。
ひそやかに『ボンボヤージュ』なのですwww
昔はテープ投げあったみたいなんですけれどね・・・
テープ投げ、めちゃんこ楽しいんですよね~~
でも、よく見ると地上職員さんが手を振ってくれています。
出航してから初めて気が付きましたが、隣に同じようなフェリーが停泊していました。
隣にいたのは『さんふらわあさつま』です。
よく見ると『さんふらわあさつま』のクルーも手を振ってくれていました。
なんか・・・ちょっとうれしい。ありがとう!!
排気ガスが臭くない!日本初のLNG燃料フェリー!!
出航のお手振りセレモニーなどが終ってふと見上げると、オレンジ色のファンネル(煙突)が青空に映えています。
船の燃料は一般的に重油が使われていますが『くれない』と姉妹船の『むらさき』は日本初のLNG燃料(天然ガスを凝縮した燃料)のフェリーで環境に優しいとされています。
た・し・か・に・!!!
臭くないんです!!
過去に乗船したことがあるダイヤモンドプリンセスとにっぽん丸はファンネルの近くに行くと灰色の煙と絶対に体に悪いと確信できる排気ガスが出ていました。
たとえるなら、大海原という開放空間にいながら、鼻の前の整備不良の大型トラックのマフラーから排気ガスを出されている感じです。
しかし、くれないはファンネルの近くにいても臭くない!!
でも、まったく臭くないわけではなく、たまにふわ~っと臭いくらいで通常の重油燃料の船と全く違います。
くれない、すごいぞ!!
と、感動したところで、船内探索へつづく。