サポージニコフのチェロ基礎教本
レッスンを初めて1ヶ月くらいの時に、先生からどの教本でレッスンを進めるかいくつかの選択肢をいただきました。
『サポージニコフ』と『ウェルナー』と、あともう1つは忘れました・・・
選択肢もらったけれど、右も左もわからない、なんなら『ドレミファソラシド』もまともに弾けないド素人なので、先生のおすすめを聞きました。
先生のおすすめは『サポージニコフ』だったので、じゃあそれにします~という感じで始まりました。
先生がサポージニコフの教本を勧めてくれたのは、ずっと1人で弾いていると寂しいし、つまらなくなるけれど、サポージニコフなら二重奏できるから、という理由からでした。
最初の頃はチェロを弾く友達もできず、孤独にコツコツ練習していました。
レッスンに行くと拙いわたしに合わせて演奏してくれる先生と二重奏できるのは緊張するけれど、とても楽しい体験でした。
一緒にやってる感って大事なんですね。
一人で弾いている時の曲の印象と、二重奏にして違う音を合わせた時の曲の印象がガラリと変わったりするのも小さな発見で楽しかったりします。
エチュードに曲名をつける
この教本は短いエチュード(練習曲)で構成されているものですが、弾いてみるとどこか寂しげであったり、季節でいうと秋や冬を思わせるようなじんわり叙情的な曲が多いのが特徴です。
番号しかついていない名もないエチュードがわたしにはなんとなく居心地悪いというか違和感といか・・・
なので徒然なるままに勝手に曲名をつけてすすめています。
ちなみに、サポージニコフの30番は『ひつじたちの踊り』です。
羊たちがキャンプファイヤーの火を取り囲んで踊ってるイメージですwww
たぶん誰にも理解されないだろうけれど、
チェロを弾く友達ができるまではこんな風にひとりで楽しみながらコツコツ続けていました。
サポージニコフの教本は前から順番に進めていくのではなく、先生の裁量で突然先に飛んだり、前に戻ったりしていました。
ポジションも『第1ポジション』⇒『第4ポジション』⇒『第3ポジション』⇒『第2ポジション』
これらの合間に拡張系やポジション移動などを含めたレッスンでした。
左手の指先が硬くなってきたのは移動がでてきたあたりで1年半くらいでしょうか。
弦を移動する摩擦で硬くなりました。
チェロを始めて1年半で発表会に出た!
インスタでチェロを習い始めの幼児が弾く動画なんかを見たりするんですが『キラキラ星』とか弾いているんですよね。
スズキメソードみたいなんですが、おばさんちょっと羨ましかったりして。
なぜならばわたしは1年半サポージニコフのエチュードでレッスンだったので、キラキラ星変奏曲ですら弾いたことないからっ!!
そう・・・チェロを始めて1年半、題名のある曲を弾いたことがなかったのです!
飽きやすい性格なのに1年半、エチュードだけでよく続いたな・・・と自分でも驚いています。
サポージニコフの教本のエチュードは素敵な旋律が多い上、エチュードを弾くだけでいっぱいいっぱいで余裕がなかったので気にならなかったのだと思います。
ちなみに題名のある曲を弾いたことはないけれど、つまらない、と感じたことは1度もありませんでした。
この年齢になると社会や生活のありとあらゆるシチュエーションで『基本』とか『基礎』がどれほど重要かというのが身に染みているわけです。
特に難しい局面に『基礎』が備わっているかどうかで切り抜けられるか躓くか試されます。
たぶんチェロも同じだから『基礎』を大事にしよう!
そう思って先生の『基礎』のレッスンを受けていました。
最初から『自分の好きな曲を弾く』というレッスンもアリだと思いますが、わたしには先生が進めてくれる『基礎』からのステップアップのレッスンとの相性がとっても良かったと思っています。
そんなわたしが発表会に出ました!
ついに!はじめて名前のついている曲を弾く日がやってきたのです(胸熱)
満を持して、カッチーニのアヴェ・マリア
チェロを始めて1年半頃、チェロの発表会に出ることにしました。
発表会ではチェロのカルテット(四重奏)でカッチーニのアヴェ・マリアを弾きました。
1stの方はチェロ7年目
2ndの方はチェロ6年目
3rdの方はチェロ4年目
4thのわたしはチェロ1年半
という顔ぶれでした。
主旋律は1stで、4thのわたしはベースです。
楽譜が一番簡単だからか、若葉マークのわたしが4thです。
そして低音の4thであるが故の重大問題が発生しました。
わたしの苦手なG線とC線のパートしかない!!
なんということでしょう・・・
カッチーニのアヴェ・マリアの曲調より物悲しくなる出来事です。
初心者のわたしは一番遠いC線とG線が押さえづらく感じていて、とてつもなく苦手なんですが、そこに苦手の控えである『拡張型』まででてくる始末・・・
憎っくき『ファ#』を何度練習しても上手く押さえられず『ファ#』にちょっと似てる音しか出せませんでした。
初めて素人のチェロの音を聴く
チェロカルテットの発表会練習のため、何回か4人+先生で集まって練習しました。
初めて4人で合わせた時の感想
1st 去年より全然良かった!
2nd 結構合ってましたよね~
3rd なんか安心しました~
4th(わたし)
え?ぇぇぇええええっ??!!どゆこと??
一番初心者のわたしが言うのも何なんですけれどね、ものすごい不協和音だったんです。
はじめての音合わせが。
みみがばかになりそうです
って感じだったんですが、他の方の感想が『いい感じじゃん!』みたいなポジティブに溢れていて困惑。
カルテットで合わせたその日まで私が抱いていた幻想。というか願望。
5年とか10年弾き続けていたら音程も自然に合うようになってるんだろうな~
どうしてこんな馬鹿な幻想を抱いていたんだろう。
1年半続けた自分の音が今だにビシッと決まることが少ないのにwww
今までプロの演奏会やCD、あとは先生のチェロしか聴いたことがなかったのですが、趣味でチェロを弾いている人の音を初めて聴いて、幻想と願望を打ち砕かれた次第であります。
何年やってても音は外すんだな・・・
チェロのようなマイナーな楽器はプロの演奏しか聴くことがないので、ここで素人の現実の厳しさをしりましたwww
しかし、わたしの幻想を打ち砕いだ方々は伊達にベテランなわけではありませんでした。
たまに外す音があっても、最終的に発表会では形になるくらい合わせてきていました。
やっぱりすごいな~~~!!
発表会に出てチェロとの向き合い方を考えた
とても苦手なC線の拡張系『ファ#』に妄執しつつ、結局発表会では上手に弾けなかったけれど、それでもひと山超えた気がします。(随分低い山だな)
発表会では上手な人、下手な人、年齢層も子供からお爺さんまで幅広い層の人が楽しんでいました。
定年退職したあとにチェロを始めたお爺さんがつっかえつっかえ弾く姿を見て、色んなチェロとの向き合い方があることも知りました。
もちろんチェロが上手くなりたい!
でも、それはわたしにとって一番大切なことではなく、わたしの一番の思いは、この大好きな楽器とできるだけ長く一緒にいたい!ということだと気が付きました。
練習時間はどれくらい?
発表会の後は、いくつか名前のついている曲をレッスンで習いました。
『大きな古時計』⇒『エーデルワイス』⇒『風の通り道』⇒『もののけ姫』
その後はまた先生がプリントしてくれるエチュードやサポージニコフの教本に戻り、地道に進んでいます。
早くチェロが上手くなりたいな~
とぼやくと、連れに
1日6時間、10年くらい練習すれば上手に弾けるようになるんじゃないの?
と無責任なことを言われます。
たとえ上手くなるとしても今更そんな灰色の生活はしたくないので、わたしの練習時間は30分から1時間くらいです。
短いかわりに、できるだけ毎日練習するように心がけています。
最近友人になったチェロ友の60代のおばさま方は毎日1時間練習しているそうです。
すごい!