わたしがパワハラで辞める???
わたしは職場でうまくやっているからパワハラなんてされるわけないから大丈夫!
そんな風に思っていたりしませんか?
わたしはそうでした。
人間なので日々小さな軋轢が生じることもありますが、多くの人と同じように『大人の対応』とか『受け流す』とかコミュニケーションスキルを駆使して乗り切っていることと思います。
自分に乗り切れなくなる事態が訪れるなんてつゆほども想像していませんでした。
2020年10月末日。
わたしは9年ほど勤めた会社を退職しました。
派遣社員で6年働き、そのまま契約社員に移行して3年働いた会社でした。
パワハラはある日突然やってきました。
退職の決意をする前に!まずは会社のコンプライアンス担当へ相談しよう!
わたしが務めていた会社は知らない人がいないというほどのホワイト大企業でした。
会社にはハラスメント等を専門的に扱う業務を行うコンプライアンス専門の部署がありました。
わたしは昭和生まれの人間なので、
という枕詞で逃げ道を作ってネガティブな発言をしてしまいますが、
コンプライアンス担当へパワハラを訴える!
という事ができませんでした。
まず、自分がされていることが本当にパワハラなんだろうか?
パワハラをされる当事者になると、そんなこともわからなくなってしまうのです。
同僚からは『立派なパワハラだよ!』とお墨付きをもらいましたが、
でも同僚はわたし側の人間だから、わたしに共感してくれているだけなのかも・・・
という思考回路に陥ってしまっていました。
今考えるとパワハラに動揺して普通でいられなくなっていたんですね。
でも現在進行形でパワハラなどのハラスメントに悩んでいる人がいるならば
まずはコンプライアンス担当やもっと上の上司に相談してみてください!
相談してそれでも改善されないのなら辞めればいいのです。
わたしは第二次ベビーブームの年代人口が多い十把一絡げの世代で育ちました。
そういう背景からか周りに自分の権利を主張する、ということが苦手です。
というか、事なかれタイプですね。
ちょっとくらいなら嫌な事あっても我慢しちゃう。
そんな人、世の中にたくさんいそうですね。
でも、そんな事なかれ、権利主張しないタイプのわたしでも退職する決意をしてから気持ちが楽になったのか、そこで初めてコンプライアンス担当に相談することができました。
いや、それでは順序が逆ですね。
コンプライアンス担当へは
パワハラで辞めるので『自己都合退職』から『会社都合退職』にしてもらうのはどうすれば良いか
という相談しました。
コンプライアンス担当へ相談したら事態は急展開!
しかし、相談したことによって、事態は急展開で動き始めました。
コンプライアンス担当から部内の担当部長へわたしの相談内容の引継ぎがあったようです。
部長からわたしに面談の申し入れがあり、2つの提示がありました。
①パワハラしている直属の上司を別の担当へ異動させる
②わたし自身を別の担当へ異動する
パワハラの有無はきちんと調べてみないとわからない。
しかしどちらを選んでも良いので仕事を続けてみないか、という提案でした。
何度か部長と面談し、最後の面談で週明けに回答が欲しいと言われました。
うれしい提案ですが、退職を決意してしまっていたわたしには断る手間が増えて面倒に思えました。
もし、退職の決意をする前にコンプライアンス担当に相談して
部長からこの選択肢をもらっていたら・・・
気持ちは違ったかもしれません。
だから、悩んでいないで先にきちんと相談部署に相談しましょう!
特にまだ仕事を続けていきたいと思っている人、勇気を出して相談してください!
ちなみに、部長がわたしに選択肢をくれたのは、わたしが仕事できるから、とか必要な人材だから、とかではないと思います。(そう思えたら幸せですが)
パワハラの調査をされると面倒だから
です。
コンプライアンス担当の調査は、最後は社長への報告義務があるようで、パワハラが起きた部署の部長ということで、社長への覚えも悪くなってしまうようです。
転職するか悩んだら『mentors』『自己都合退職』を『会社都合退職』へ変更してもらう
気持ちの糸が切れてしまい、この会社で働き続けるという選択肢がなかったわたしは、部長の申し出をさっくり断り、次の興味は
パワハラで辞めるので『自己都合退職』から『会社都合退職』にしてもらうのはどうすれば良いか
ということだけでした。
なぜ『会社都合退職』にこだわるのか。
それは『特定受給資格者』が欲しいからです。(特定受給資格者については後に説明します)
コンプライアンス担当の回答は
会社としては、「事業所の倒産や廃止」、「定年や雇用期間満了」、「事業主からの働きかけによるもの」ではなく、
①実際にパワハラがあったのかは調査をしたうえで社内手続きにより有無の判断をしなければ確定しないこと
②〇〇さんが言っている“パワハラが理由での退職”については会社として本当にそれだけが理由なのかを計るすべがないこと。(本人のみ知る内容)
から、「自己都合による」としか記載できないのが実状です。
という回答をいただきました。
そしてもしパワハラの調査をするなら、周りの聞き取り調査をするので3ヵ月から1年くらいの時間がかかります。
とも回答がありました。
わたしが受けた感触としては、コンプライアンス担当の対応はすごく丁寧な対応だけど
調べるの大変だし面倒臭い、最後は社長への報告もあるし~
というニュアンスが言葉の端々から伝わってきました。
それもそうですよね、在籍し続ける契約社員に対しての調査ではなく、もう退職日が決まっている契約社員に対するパワハラ調査なんて確かに面倒くさいですよね!
本来ならばパワハラ調査をしてもらい『特定受給資格者』を認定してもらうのが良いのですが、時間がかかるならわたしにもあまりメリットがありません。
結局、パワハラの調査を希望することなく退職することとしました。
『特定受給資格者』に認定してもらうメリット
雇用保険に加入していた社員が退職をして、失業した場合は、雇用保険から失業給付を受けることができます。
失業に至る経緯は様々ですが、例えば、会社の倒産、解雇、またはハラスメントで退職する時は、通常は突然のことで、再就職などの準備をする時間的な余裕がありません。
このような人を雇用保険では『特定受給資格者』と言って、失業給付の支給に関して、自己都合で退職した場合より優遇されます。
要するに特定受給資格者になると、失業給付開始が早まる&給付日数が増えるのです。
↓特定受給資格者の給付日数(パワハラ等で退職し特定受給資格者を認定された場合)
こちらは7日間の待機後に支給されます。
↓自己都合退職で辞めた場合の給付日数
こちらは3ヵ月7日間待機後に支給されます。
自己都合退職になってしまうと3ヵ月以上収入が途絶えてしまうので、
できれば『特定受給資格者』を認定してもらいたいところ。
会社のコンプライアンス担当のパワハラ調査を断ったのも3ヵ月くらい時間がかかると言われたからです。
すぐに失業保険を受給したいのに『会社都合退職』にしてもらうのに3ヵ月も調査するなら意味を成しません。
しかし会社からは『会社都合退職』扱いにはできないと告げられ
さて、わたしにできることはなんだろう・・・
次回は特定受給資格者と認定してもらう為の方法をご紹介します!